研究施設や実験室では、実験や分析の過程で塩素ガスなどの酸性ガスが発生することがあります。これらのガスは、作業者の健康を脅かすだけでなく、機器の故障や設備の劣化を引き起こし、研究環境全体に悪影響を与える可能性があります。
塩素ガスの濃度や発生量によっては、従来のドラフトチャンバーだけでは対応が難しいケースも多く、現場の課題解決に新しいアプローチが求められています。
ここでは、塩素ガス除去の課題と、画期的なソリューションとして高性能フィルター搭載の有害ガス浄化装置についてご紹介します。
塩素ガスが引き起こす主なリスク
塩素ガスは、実験や作業中に発生することがあり、適切に管理されない場合、以下のような深刻なリスクをもたらします。
- 作業者の健康被害
塩素ガスは、低濃度であっても長期間にわたる暴露が作業者の健康を損なう原因になります。呼吸器への刺激や慢性的な肺疾患のリスクが高まり、作業環境の安全性が大きく損なわれる可能性があります。 - 機器や設備の腐食・故障
塩素ガスは金属を腐食させる性質があり、空調機器や実験設備に深刻なダメージを与えます。これにより、設備の寿命が縮み、予期せぬ故障や高額な修理費用が発生する可能性があります。 - 実験環境への悪影響
塩素ガスは、試薬や実験器具にも影響を及ぼします。試薬の劣化や実験データの精度低下を招き、研究の信頼性を損なうリスクがあります。
これらのリスクから、塩素ガスを適切に管理し、除去するための効果的な対策が不可欠です。
従来の塩素ガス対策とその限界
塩素ガスを含む有害ガスへの対策として、研究施設や実験室ではさまざまな方法が採用されています。しかし、これらの方法には依然として多くの課題が残されており、現場での完全な解決には至っていないのが現状です。
主な従来の対策
ドラフトチャンバーや吸着装置の使用
ドラフトチャンバーやヒュームフードを設置し、活性炭フィルターやガススクラバーを併用する方法が一般的です。これらの設備は、有害ガスを一定の条件下で効率的に除去します。
換気システムの活用
換気装置を設置し、室内の空気を外部に排出することで、有害ガスの濃度を低下させる手法も利用されています。
従来の対策における課題
排気能力の限界
従来のドラフトチャンバーでは、排気能力が不十分な場合やガスがチャンバー内に滞留している場合、効果が限定的です。これにより、塩素ガスの濃度が高い環境では十分な除去が困難となります。
設置スペースの制約
実験機器や作業スペースが限られる多くの施設では、新たなガス対策装置の導入が難しい状況があります。このため、ドラフトチャンバーや換気設備を設置したくても、建物の制限から最適な環境が実現できない場合があります。
高い導入コストと維持費
従来の塩素ガス対策装置には、初期費用やランニングコストが高くなる要因がいくつか存在します。特に以下の点が挙げられます。
ダクト工事の高額な費用
ドラフトチャンバーやダクトに接続する装置の導入には、大規模なダクト工事が必要となる場合が多く、その工事費用が初期コストの大半を占めることがあります。建物の構造やスペースの制約によっては、これが導入の大きなハードルとなります。
フィルターの交換頻度によるランニングコストの高さ
一方で、ダクトレスの従来型装置では活性炭フィルターが主に用いられていますが、これらのフィルターは交換頻度が高く、長期的な運用ではランニングコストが高額になる傾向があります。例えば、2〜3ヶ月ごとにフィルター交換が必要となるケースも多く、現場での負担が大きくなる原因となっています。
塩素ガス除去・中和フィルター搭載の有害ガス浄化装置
塩素ガスをはじめとする有害ガス対策において、TOGA有害ガス浄化装置は、従来の対策では解決できなかった課題への解決策となります。ここでは、その特長についてご紹介します。
高性能な塩素ガス除去
TOGAフィルターは、物理吸着だけでなく中和反応、化学反応の3種類のフィルターを組み合わせた独自の技術を採用。これにより、塩素ガスを効率的かつ安定的に除去することが可能になりました。従来のフィルターでは対応が難しかった環境でも、優れた性能を発揮します。
幅広いガス対応能力
研究施設では、塩素ガスだけでなく、硫酸、酢酸、揮発性有機化合物(VOC)など、多種多様な有害ガスが発生するケースが少なくありません。これらのガスを適切に管理しないと、作業者の健康や実験の信頼性に重大な影響を与える可能性があります。
TOGAフィルターは、このような多様な有害ガスに対応できるよう設計されており、1台の装置で幅広いガスを効率的に除去可能です。また、この革新的な技術は国際特許を取得しており、その性能と信頼性が世界的に認められています。
長寿命フィルターでコスト削減
TOGAフィルターは、優れた耐久性と効率性を備えており、フィルター寿命が約1年と長いため、頻繁な交換が不要です。これは、従来のフィルターが主に物理吸着によるガス除去を行うのに対し、TOGAフィルターが物理吸着に加えて中和・化学反応による有害ガスの除去を可能にしているためです。この技術がフィルターの長寿命化に大きく貢献しています。
設置スペースの制約を解消
特に日本の研究施設では、限られた研究スペースの中で多種多様な分析や研究が進められていることが多く、新たな設備を導入したくても物理的に難しい場合が少なくありません。こうした制約は、研究の効率や安全性を向上させる上で大きな課題となっています。
TOGAフィルターは、ダクトレス構造を採用しており、大掛かりな設置工事が不要です。このため、限られたスペースでも容易に導入することが可能で、研究施設や小規模な実験室、特定用途の環境にも最適なソリューションを提供します。迅速かつ効率的に作業環境の改善を実現できるため、多くの現場で重宝されています。
TOGAフィルターで安全な作業環境を実現
塩素ガスやその他の有害ガスによるリスクは、作業者の健康被害、設備の劣化、実験結果の信頼性低下など、研究施設にとって重大な課題です。従来の対策ではこれらの問題を十分に解決できない場合もあり、より効果的な解決策が求められています。
TOGA有害ガス浄化装置は、これらの課題に対応する革新的なソリューションです。高性能なガス除去能力、長寿命のフィルター、柔軟な設置オプションにより、安全で効率的な作業環境を実現します。また、コスト削減にも貢献し、施設全体の運営効率を高めます。
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