食品製造工場では、発酵や加熱工程で発生する酸性ガスが作業環境に深刻な影響を及ぼすことがあります。酢酸などの酸性ガスは、健康リスクを高めるだけでなく、作業効率の低下や設備の腐食も招きます。

ここでは、食品工場における酸性ガス発生の具体例とリスクについて解説し、その対策として有効な「有害ガス浄化装置」の特長とメリットをご紹介します。安全な製造環境の実現を目指し、効果的なガス除去方法について考えてみましょう。

食品製造工場での酸性ガスが問題となるケース

最初に食品製造の代表的な工場において酸性ガスが問題となる具体的な例をいくつかご紹介します。

醸造工場:発酵過程での酢酸の発生

ビールやワイン、酢などを製造する醸造工場では、発酵過程で乳酸菌や酵母が働き、糖分を分解する際に酢酸が発生します。特に、発酵槽から放出される酢酸は、揮発性が高く、作業員の呼吸器や目に刺激を与えることがあります。また、酢酸は金属を腐食させるため、設備のメンテナンス頻度が増えることにも繋がります。

発酵食品工場:乳酸や酢酸の生成

チーズ、ヨーグルト、漬物といった発酵食品の製造では、発酵の過程で酢酸や乳酸が生成されます。特に、密閉された発酵槽や保存タンクの近くでは、これらの酸性ガスが溜まりやすくなります。酸性ガスが作業区域に漂うことで、作業員が頭痛や目の痛み、喉の刺激を感じることもあるため、健康リスクへの対策が必要です。

加熱調理食品工場:加熱による有機物分解での酸性ガスの発生

パンや焼き菓子、コーヒー焙煎などの食品工場では、加熱工程が多く含まれます。加熱によって有機物が分解され、発酵中に生成された酸性成分が気化してガスとして放出されます。特にパンの焼成やコーヒーの焙煎では、酢酸や他の有機酸が高温で揮発し、作業エリアに不快な刺激臭をもたらすことが知られています。

缶詰や瓶詰め工場:殺菌過程での酸性ガスの放出

トマトソースやピクルスなど、酸性の高い食品を扱う缶詰・瓶詰め工場では、加熱殺菌の過程で酢酸などの酸性ガスが発生します。このガスは密閉された空間で高濃度になりやすく、作業員が長時間曝露されると、喉や鼻への刺激が強くなるため、健康被害が問題となる場合があります。

食酢製造工場:酢酸発酵による大量の酸性ガスの放出

酢を大量に扱う食酢製造工場では、発酵過程で高濃度の酢酸が生成されます。この酢酸は、発酵槽から気体として放出され、作業環境に広がることがあります。作業者が長期間酢酸に曝露されると、健康リスクが高まるため、特に酢酸を効果的に除去できるフィルターや換気設備の導入が求められています。

食品製造工場で酸性ガスが問題になる理由

食品製造工場で酸性ガスが問題になる理由は、主に以下の3点つです。

作業環境への影響

酢酸などの酸性ガスは、作業者の呼吸器や目に刺激を与え、健康被害を引き起こす可能性があります。酸性ガスを吸い込むと、咳や喉の痛み、呼吸困難などを引き起こすことがあります。また、目に入ると、痛みや充血、視力障害などを引き起こす可能性があります。このような症状は、作業効率の低下や長時間の作業を困難にすることに繋がります。

製造設備への影響

酸性ガスは、工場の金属部品や配管を腐食させる性質があります。酸性ガスが金属に触れると、化学反応を起こして金属を溶かし、錆や腐食を引き起こします。これにより、設備の劣化や故障が起こりやすくなり、修理・交換のコスト増加に繋がります。さらに、設備の故障は製品の品質低下や生産ラインの停止にも繋がる可能性があり、大きな損失をもたらす可能性があります。

製品への影響

酸性ガスは、製品の風味や安全性を損なう可能性があります。酸性ガスが製品に付着したり、製品に吸収されると、異臭や酸味などを発生させることがあります。また、酸性ガスは製品の腐敗を促進する可能性もあり、食品の安全性に影響を与える可能性も懸念されます。特に発酵や焙煎工程では酸性ガスの発生量が多いため、製品への影響を考慮した対策が必要です。

これらの問題を解決するために、食品製造工場では効果的な酸性ガス除去システムの導入が重要となります。

酸性ガス対応のTOGA有害ガス浄化装置

ここでは、作業環境全体の空気を清浄に保ち、安全で快適な労働環境を実現するための方法の1つとして、専用の有害ガス浄化装置についてご紹介します。

有害ガス浄化装置移動型

モデル TOGA-M01D

有害ガス浄化装置スタンド型

モデル TOGA-S02D

この製品は、もともと研究施設での有害ガス除去を目的に開発されたもので、国際特許取得のTOGAフィルターを搭載しています。

TOGAフィルターは、物理、化学、中和の3つの方式を組み合わせることで、あらゆる有機溶剤を99%以上除去する能力を持ち、酸性ガスの中和や臭いの除去にも優れています。

そのため、研究施設以外でもさまざまな業界で活用されており、安全でクリーンな作業環境を提供します。食品工場においても、臭い対策や有害物質の除去において効果を発揮します。

実際の工場、製造ラインの用途に合わせたカスタマイズも承っておりますので、お気軽にご相談ください。

安全な食品製造環境を確保するために

食品製造工場では、発酵や加熱工程で発生する酸性ガスが、作業者の健康や作業環境に深刻な影響を与えることがあるため、効果的な対策が不可欠です。酸性ガスによるリスクを軽減することで、従業員の安全と作業効率を向上させ、さらに設備の長寿命化にも貢献できます。

当社の酸性ガス対応の有害ガス浄化装置は、酢酸をはじめとする酸性ガスを効率的に除去し、安全で快適な製造環境を提供します。これにより、食品製造のプロセスにおけるリスク管理がより確実なものとなります。作業環境を整え、従業員の健康を守るためにも、酸性ガス対策は重要な要素です。

食品製造工場での安全性を確保し、安定した製品の供給を目指すために、当社のガス浄化装置の導入をぜひご検討ください。製品の詳細や導入に関するご質問がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

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